千の風
不思議な広がりを見せる千の風

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不思議な広がりを見せる「千の風」・・・ 日本酒になった千の風!
昨年大晦日の「紅白歌合戦」に出場したテノール歌手。秋川雅史の
「千の風になって」がオリコンシングルチャートで1位となりました。
同曲はもともと、作者不詳の英語詩で、芥川賞作家、新井満氏が訳詩、作曲。
それを、レコード会社がCDに、出版社が写真集に、絵本にそして、DVD、CDアルバム
が完成し、映画にと、不思議なパワーを秘めています。
そして日本酒にも生まれ変わっている!
新井満氏の故郷は新潟市、その幼馴染の一人の奥さんが癌にかかり、不運にも
夫君と3人の子供を残し急逝してしまいました。
一年後、仲間が寄稿した追悼文のなかに紹介されていた作者不詳の奇妙な詩がありました。
“自分は死んだけれども、今は千の風になって元気にしている。だからそう嘆き悲しまないで欲しい”と死者が生者を慰めている詩だったのです。
この十二行の英語詩に心から感動した新井満氏はこれを翻訳し、曲を付けたらと
考え、追悼の歌を作ったそうです。
しばらく忘れられていましたが数年後、朝日新聞の天声人語に紹介されると、そのCDが欲しいという手紙が殺到しました。不思議な文字通りの“千の風”が吹き始めたのです。
レコード会社によりCDと写真集が発売されるとあっという間にベストセラーになってしまいました。さらに、「絵本 千の風になって」と、DVD、CDアルバム、そして映画化も。そればかりではなく、不思議なパワーを秘めた千の風は、とうとう日本酒にも生まれ変わることになりました。
幼馴染の一人の永井ミナさんは新潟市の塩川酒造専務の奥様であり、ミナさんの希望で塩川酒造が日本酒「千の風」を造り、世に問うことを決めたのです。
そして新井満氏がプロデュースして、淡いブルーのパッケージの「千の風」が実現したのは2004年のことでありました。
-塩川酒造【千の風】の栞より要約-
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この日本酒のラベルは、新井満氏の書いた墨文字のまわりに龍や犬や猿など十二支の動物たちが風に吹かれて気持ちよさそうにうちつどっています。
化粧箱をおおう淡いブルーは、“忘れな草”という名の色だそうです。 「千の風になって」の詩のイメージのごとく、人間の一生ははかないが、土となって風となって生命は巡りつづけていると表現している。
千の風は新潟市礎町出身の芥川賞作家 新井満氏のプロデュース。ラベルの文字「千の風」は新井満氏、背景のデザインは故 鈴木八郎氏 (旧国鉄ディスカバージャパン、長野オリンピックのポスターなどのデザインで高名)。
【知ったかぶり】
私のお墓の前で 泣かないでください そこに私はいません 眠ってなんかいません 千の風に 千の風になって あの大きな空を 吹きわたっています
と歌われるこの詩は、通称Do not stand at my grave and weep(私の墓の前で泣かないでください)と言う原詩に、作家の新井満氏が日本語のの訳詩を付け、自ら作曲をして生まれた楽曲。 原詩の作者は諸説があり不明だそうですが、アメリカ女性Mary Fryeが友人のMargaret
Schwarzkopfのために書いた詩がもとになっているという説が有力だそうです。
尚、この歌はナチスドイツから逃げてきた亡命者がドイツに残してきた母の訃報を知り悲しむ親友のために慰めることから生まれたという説もあります。
日本では朝日新聞の連載する「天声人語」で掲載され少しずつ話題となりました。新井満氏による訳詩では、原詩の3行目 "I am a thousand
winds that blow" を借りて『千の風になって』のタイトルがつけられ、日本ではこの題で知られる事となったそうです。
Do not stand at my grave and weep; I am not there, I do not sleep.
I
am a thousand winds that blow. I am the diamond glints on snow. I am the
sunlight on ripened grain. I am the gentle autumn's rain.
When you
awaken in the morning's hush, I am the swift uplifting rush Of quiet birds
in circled flight. I am the soft stars that shine at night.
Do not
stand at my grave and cry; I am not there, I did not die.
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